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2022.3.1
CRM導入のメリット・デメリットとは?注意点も含め分かりやすく解説!
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顧客に関する情報を蓄積し、分析・活用するCRM。多様化する顧客のニーズや価値観へ対応すべく、CRMツールの導入が重要視されています。
この記事ではCRMを導入することで得られるメリット・デメリットに加え、注意点も解説しています。
ツールの選定方法についても紹介していますので、あわせて参考にしてください。
CRMを導入するメリットとは?
CRMの導入により顧客情報を一元管理することで「営業力の強化」「顧客満足度の向上」「部門間連携強化」など多くのメリットが得られます。
ここでは3つのメリットについて、それぞれ詳しく説明しましょう。
営業力の強化
CRMを活用することで、顧客情報を活用した営業活動ができ、営業力の強化につながります。以下は具体例です。
- 顧客とのコミュニケーションを蓄積することで、一貫性のある対応ができ関係が良好になる
- 顧客との接触回数をトラッキングでき、十分な接点をもつことで案件数を増やせる
- 顧客情報の活用により、状況にマッチした提案ができるため成約率が上がる
顧客管理をする点は、SFAでカバーされる領域と同様です。営業活動を支援するSFAはCRMの中に含まれる概念ともいえます。
SFAとは何か、CRMとの違いについては、以下の記事にて詳しく解説しています。
▼関連記事
CRMとSFAの違いは?顧客管理ツールの選定方法と失敗しないポイントを解説!
顧客満足度の向上
カスタマーサポートでCRMを活用した場合、顧客情報を即座に確認しながら対応ができることで、満足度向上につながります。
CRMに顧客情報が集約されるため、オペレーターは顧客の現状把握をスムーズにでき、適切なサポートが可能です。営業など他部門の対応履歴も確認できることで、矛盾なくコミュニケーションが図れます。
また、チャットやwebMTGの機能を含むCRMなら、マルチチャネルでのサポートにより、さらなる満足度向上につながります。満足度が向上することで、ファンやリピーターの増加が期待できるでしょう。
部門間連携の強化
顧客情報を扱うすべての部門において同一のCRMを活用することで、顧客情報を軸にした部門間連携が容易に実現できます。
部門間の情報共有は、思いのほか時間がかかるものです。しかし、全社で同一のCRMを活用すれば顧客情報が集約されます。顧客情報へのスムーズなアクセスにより、異なる部門でも同じレベルで顧客理解をしながらビジネスを進めることが可能です。
例えば、営業が獲得した顧客情報を他部門では次のように活用できます。
- マーケティング部門がリード獲得戦略に活用する
- 商品開発部門が市場理解に活かす
開発や設計などの領域に派生するケースもあるでしょう。さらにほとんどのCRMツールは社内SNSなどの機能を有しており、コミュニケーションの活性化にもつながると考えられます。
CRMとは何か全体像については以下でも詳しく解説しています。
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CRMとは?期待できる効果や導入時のポイント・人気のCRMツールを紹介
CRMが顧客にもたらすメリットとは?
CRMの導入が顧客にもたらす、3つのメリットについて説明します。
企業のすべての窓口にストレスなく問い合せできる
顧客にとってCRMを導入する企業とのやり取りは非常に効率的で、顧客情報が十分に連携されたストレスのない対応を受けられます。例えば、顧客が営業から購入した商品に不具合があり、コンタクトセンターに問い合わせた場合を考えてみましょう。
購入した商品や購入理由など顧客の背景を理解したやり取りをしてもらえるため、本題に入るまでのタイムロスが大幅にカットされる点がメリットといえます。
必要な情報が得られやすくなる
CRM導入企業が顧客とのやり取りを十分に蓄積することで、顧客が必要となり得る情報を積極的に配信できます。その結果、顧客側は個別化されたメッセージを受け取ることが可能です。
これは主にマーケティングの領域で活用されている手法で「one to oneマーケティング」と呼ばれています。CRM上に蓄積された情報を元に顧客を属性で分け、顧客が必要になるであろう情報を予測して配信する仕組みです。
営業から適切な提案を受けることができる
企業がCRMで顧客情報を獲得すれば、営業から深く顧客を理解した提案を受けられます。不適切な提案を受けても顧客のニーズは満たされず、満足度の向上は期待できません。
企業の実力を十分に確認できないことは、機会損失にもつながってしまいます。その点、CRMで顧客情報を管理できれば、顧客の需要をキャッチした上で適切な分析が可能となり、営業担当課から不適切な提案を受けることも減っていきます。
また、営業担当が変わった場合にもスムーズな引き継ぎが可能となるため、顧客は安心して提案を受けることができます。
CRMを導入するデメリットとは?
CRM導入のデメリットも確認しておきましょう。
主に「導入コストがかかる」「業務負荷になる場合がある」「定着化が難しい」といった3点が挙げられます。
導入コストがかかる
CRMの導入にはライセンス費用に加え、設定・開発などに初期費用がかかります。
投資対効果が出るかどうかをベンダーの実績・事例や、自社におけるCRM活用イメージなどから算出した上で検証が必要です。無料で利用できるCRMツールもあるため、検討段階でのトライアル的な使用をおすすめします。
業務負荷が高まる場合がある
二重入力の発生や入力項目の増加などにより、業務負荷が高まる可能性があります。既存の業務を変えずにCRMを導入するとタスクの増加になるため、導入目的を意識しながら業務の棚卸しが大切です。
例えば、CRMに入力するなら日報を廃止する、などの対応を検討しましょう。ただし、モバイルの活用などにより情報入力がしやすくなる点や、データの可視化などで生産性が向上する点はメリットといえます。
定着化が難しい場合がある
CRMは定着化が難しく、失敗に終わるケースも見られます。CRM導入には業務スタイルの変更が必要です。そのため、これまでの仕事のスタイルを変えたくないと考える現場の反発を受けやすい傾向にあります。
しかし、これはCRM導入に限ったことではなく、他のツールでも定着化が難しい場合はあるため、DX推進などを考えると避けられない課題です。
現場にもメリットのある導入方法を考えると共に、目標設定や体制の確立、運用ルールの策定をあわせて行うことで成功率が高まります。
CRMツールはクラウド型か?オンプレ型か?
CRMにはクラウド型とオンプレミス型の2タイプがあり、それぞれにメリット・デメリットが挙げられます。導入の際には自社の特性に応じた適切な選択が必要です。
クラウド型の場合
クラウド型はネットワーク経由で提供されるサービスです。ITインフラの構築が必要なく、次のようなメリットが挙げられます。
- 導入しやすい
- 毎年バージョンアップして進化する
- スケールしやすい
反対にデメリットとしてはランニングコストが高まる点と、製品によってセキュリティに懸念が残る点です。自社のセキュリティ要件を満たせない場合があるものの、担当者のレベルに依存せずセキュリティを確保できる点はメリットといえます。
オンプレミス型の場合
オンプレミス型は、自社にシステムを構築するタイプのCRMです。カスタマイズ性が高く、セキュリティを担保しやすい点が最大のメリットといえます。一方、デメリットには次のような点が挙げられます。
- 初期費用が高額
- 段階的な拡張がしにくい
システムの規模や機能にもよりますが、高額な導入コストが必要なため資金力が求められます。さらに時代に合わせた機能追加は都度、投資が必要です。
CRMツールの選定方法
CRMツールを選定する場合は、ゴールを意識して選ぶことが重要です。
ここからは、自社の業務に合ったCRMを適切に判断するためのポイントについて解説します。
ゴールを設定してからツールを選ぶ
ゴールを意識して決定することで最適なツールが選択でき、さらには適切な活用につながります。ゴール設定が明確であれば、不要な機能を外すことでコストを最適化でき、拡張性がどこまで必要かといった判断が可能です。
CRMの活用は幅広い領域が対象となるため、ゴールを明確にしないと施策がブレやすくなります。
現場の業務にあったものを選定する
CRM導入で成果を出すには、現場の業務に合う機能を備えたツールを導入する必要があります。
例えば、パートナー企業の管理がメインの会社で、直販に特化した機能をもつCRMを導入してもうまくいかないように、現場の業務に合わないCRMでは十分な効果創出が見込めません。
まずは無料のCRMツールを利用して最低限の機能で実際に導入し、現場で活用してもらうと本格導入後のイメージがつかめるはずです。操作に不安が多いのであれば、ベンダーのサポート体制が充実しているツールを保証期間なども見定めて選ぶとよいでしょう。
拡張性を意識する
CRMは営業・マーケティング・カスタマーサポートをはじめとして、幅広い領域に拡張できる点を基準に選定しましょう。例えば、CRMを営業とマーケティングだけが使い、カスタマーサービスを含めなければ十分に活用できているとはいえません。
アフターフォローになった途端、過去の背景を説明する必要があるため、サポートが弱い企業と認識され顧客が離れてしまう可能性があります。
CRMは顧客情報を扱うすべての部署に幅広く活用することで、効果を最大化できるツールです。社内の部門間連携を強化することで生産性の改善にも役立ちます。
また、他システムとの連携ができるかどうかも確認しましょう。例えば店舗での購買履歴はPOSに情報が蓄積されているように、顧客情報はCRM以外のシステムに蓄積されている場合が多いです。
CRMは顧客情報を一括管理できるものの、ツールによってカバーできる範囲はさまざまです。そのため、必要なシステムと連携が可能かどうかもツールを選定するときの重要なポイントといえます。
CRM導入時の注意点
CRMを導入する際に注意すべき点は「体制を確立する」「現場の要件を聞きすぎない」「スモールスタートは条件付きで実施する」の3点です。それぞれについて解説していきます。
プロジェクト体制を確立する
強固なプロジェクト体制をつくることで、CRM導入を成功させやすくなります。現場への定着化には粘り強くフォローすることが必要であり、CRM導入推進者やIT部門だけがサポートしても全員が使いこなすまでフォローをしきれません。
定着化のためには現場にも推進者を配置しながら、経営層にもプロジェクトオーナーとして参加してもらうことが大切です。また、現場に配置する推進者はCRMプロジェクトの初期段階から参加し、CRMプロジェクトにおける活動を人事評価にも組み込むのがベストでしょう。
現場の要件を聞きすぎない
CRMの導入で効果を出すには、既存の業務を変革する必要があります。ツール導入をスムーズに進めるためには、現場との密なコミュニケーションは大切ですが、変革のためには現場の意見を聞きすぎてもいけません。
現場の意見を取り入れすぎると、既存業務の置き換えが停止してしまう恐れがあります。導入前に現場の課題を洗い出し、ゴールとの兼ね合いからどこまで解決するかをプロジェクトチームで判断することが大切です。
ゴールイメージをもって業務の大きな変革にチャレンジすることで、より大きな成果につながります。
スモールスタートは条件付きで実施
スモールスタートさせることで、本格的な展開前にリスクの洗い出しが可能です。ただし、期限や見極めルールを設定してから始めましょう。スモールスタートによって課題が浮き彫りになり、解決に向かうのではなく撤退してしまうケースもあるためです。
例えば、3ヶ月間で業務に合わない点の洗い出しを行い、改修や対策を検討します。その上で必ず展開することを前提にスモールスタートを切る、というように判断するといいでしょう。
完全に自社の業務に合わないと判断できた場合には撤退するべきですが、その場合でも代案を検討することが大切です。
CRMの導入の手順等については、以下の記事にて詳しく解説しています。
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CRM施策で行うことは?具体的な取り組みやメリット・導入事例も解説
まとめ
CRMのメリットには「営業力の強化」「顧客満足度の向上」「部門間連携強化による生産性向上」の3つが挙げられます。反対にデメリットは「導入コストがかかる」「業務負荷になる場合がある」「定着化が難しい」の3点です。
CRMはゴールを設定した上で拡張性を意識しながら、現場に合ったツールを選定するとよいでしょう。また、導入時には体制を確立し、現場の意見を聞きすぎないことも大切です。条件付きのスモールスタートで、リスクを最小化させてから展開していくとうまくいきます。
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