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データ・AI活用×海外事例
2024.10.15
【データ・AI活用×海外事例】米国大手畜産業”Cargill”_AI画像分析を活用して鶏の生産を最適化
💡要約
- – 米国大手畜産業のCargillは、農場ごとに鶏の成長スピードや品質に差が出る原因の特定や、飼育業務の効率化に課題があった。
- 鶏の成長スピードや品質へ悪影響をもたらす要因を特定するAIシステムと、3Dカメラ画像から鶏の体重を推定し適切な飼料量や出荷タイミングを予測するAIシステムを開発した。
- 各農場のパフォーマンス差の原因が飼料の発酵度にあることを特定し改善した。計量・出荷業務の省人化に加えて、飼料の節約(一羽1食で平均 10 ~ 30 g の削減)を実現した。
課題
米国の大手畜産業のCargillは、鶏の飼育に関する下記の課題を解決するソリューションを求めていました。
①農場ごとに鶏の成長スピードや品質に差が出る原因を特定することで、各農場のパフォーマンスを向上させたい
②従来の飼育業務を効率化し、コスト削減したい
解決策
①鶏の成長スピードや品質への影響が大きい要素の特定し、パフォーマンスが低い農場を改善
同社は課題①解決のために、AIを活用したシステム”Galleon”を開発しました。
Galleonを用いて気候などの飼育環境・飼料を与える回数やタイミング・飼料の成分や管理状態・ワクチンの接種状況など様々な情報を分析し、鶏の成長スピードや品質に最も影響が大きい要素の特定を試みました。
②3Dカメラ画像から鶏の体重を予測することで、計量・出荷業務の効率化、飼料の節約を実現
同社は課題②解決のために、AIを活用したシステム”Birdoo”を開発しました。
このシステムでは、AIを用いた画像処理機能で3Dカメラの画像データを鶏の重量推定値に変換します。また、現在の体重を確認するだけでなく、出荷可能にな状態に至るまでの成長予定をリアルタイムで予測することが可能です。
さらに、Birdoo を使用してリアルタイムに予測した体重から、適切な飼料の量を算出し管理することで飼料代の節約につながります。鶏が餌を食べて基準の重量まで成長した時、最適なタイミングで出荷するには、目標体重に達する時期を把握し可能な限りその体重に近い状態で出荷することが理想です。
成果
● ”Galleon”による分析の結果、飼料の管理環境の差により醗酵度合いに差が出ていることが、鶏の成長スピードや品質に大きく影響していることが判明しました。飼料中の醗酵を制御する成分を調整することで、各農場の成長スピードや品質差を改善しました。
● ”Birdoo”の導入により、従業員はより手軽に手戻りなく計量・出荷を行うことができるので、業務の大幅な効率化に成功しました。また、鶏にとっても従来の手法より安全でストレスが少ないため、鶏肉の品質向上につながりました。リアルタイムな体重予測データを基に飼料の量を最適化したことで、一羽1食あたり平均10~30gの飼料を節約することができました。
実際の実現方法
同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。
1.飼育環境・飼料を与える回数やタイミング・飼料の成分や管理状態・ワクチンの接種状況などの情報を社内データベースから自動取得
2.AI予測機能で、鶏の成長スピードや品質に最も影響が大きい要素を算出
3.監視カメラのが画像をリアルタイムで取得
4.AI画像解析・予測機能で、画像から鶏の重量を推定
5.AI画像解析・予測機能で、画像から最適な出荷タイミングを予測
6.AI最適化シミュエーションで、最適な餌やり計画を作成
7.結果データを可視化または.CSV形式で出力
LibatyDSP
「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。
サービスサイト_「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/
資料請求・お問合せ https://www.liberty-nation.com/contents/