テクノロジーコンサルタントとは？仕事内容・必要スキル・年収・募集企業を徹底解説！

コンサルタントといえば「経営」「財務」「戦略」などのイメージが強いですが、近年になってテクノロジーコンサルタントと呼ばれる、新しい職域のコンサルタントが登場しました。

新卒・中途問わず、これからコンサルティング業界への就職を検討している方や、すでにコンサルタントではあるがもっとテクノロジー色の強い専門へシフトしたい人であれば、以下のような悩みを抱えていることでしょう。

• テクノロジーコンサルタントの仕事内容を知りたい
• テクノロジーコンサルタントに求められているスキルを知りたい
• テクノロジーコンサルタントを募集している企業を知りたい

テクノロジーコンサルタントを目指すのであれば、その業務内容や求められるスキルを深く理解している必要があります。

そこで本稿では、テクノロジーコンサルタントの仕事内容や年収、募集している企業などを徹底的に解説します。

テクノロジーコンサルタントとは

テクノロジーコンサルタントとは、最先端のテクノロジーを活用してクライアントの経営課題を解決する人のことです。

近年では、「経営戦略≒テクノロジー戦略」となる企業が多くなってきていることから、各ファームではテクノロジーコンサルタントという新たな職種を作り出し、顧客ニーズに応えられるように専門性をもつ人材を育成・採用しています。

実際に、PwCやアクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティングをはじめとする外資系大手コンサルティングファームでも積極的に採用されています。

テクノロジーコンサルタントの仕事内容

テクノロジーコンサルタントの具体的な業務内容をご紹介します。（※本稿ではPwCが編成しているチーム単位でご紹介します。）

SaaS含むクラウド専門コンサル

クラウド移行時の戦略策定やクラウドの構築支援、移行後の運用などをサポートします。

国内であれば政府発表のクラウドバイデフォルトの方針や、事業会社のDX（オンプレ→クラウドへの移行）は活況である一方で、技術者の不足は課題となっており、3大パブリッククラウド（AWS、Google Cloud、Azure）やSalesforce、SAPなどの大手CRM、ERP製品に明るく、各社と協業できるスキルを持ったテクノロジーコンサルタントのニーズは特に増えています。

ネクストキャリアとしてGAFAや有力ベンチャー企業への転職が狙えることや、ほぼ確実に在宅での勤務が可能であることから、将来的にフリーランスを目指すテクノロジーエンジニアにとって有利な領域です。

セキュリティ管理体制の構築

サイバーセキュリティ戦略や各種法規制への対応などを行います。以下は業務例です。

• CISO / CPOアドバイザリー
• サイバーセキュリティ戦略およびロードマップ設計
• インシデント対応体制 （CSIRT、PSIRT）構築、レッドチーム演習
• 脆弱性診断、TLPT、IRフォレンジック
• 各種法規制対応
• その他、IoT、クラウド、コネクテッドカー向けセキュリティ対応支援

データ活用によるビジネス変革

ビッグデータやAIを活用してビジネス変革を促します。以下は業務例です。

• AI戦略策定支援
• アナリティクス組織設計支援
• アナリティクス（マーケティング、IoT、ピープル、リスクなど）
• データ駆動型に向けたBIやクラウドの導入および活用支援
• DataOps活用支援
• データガバナンス戦略・変革支援

経営課題の解決支援

デジタル戦略、IT戦略の策定支援などを行います。各ファームでは経営課題の解決支援サービスとして、それぞれ以下を提供しています。

ファーム名	サービス名	概要
デロイトトーマツ	CIO Program	CIOが取り組むべき課題の分析やプランニング、IT組織の強化
デロイトトーマツ	Enterprise Service Management	ESMの高度化を通じた企業変革の実現
アクセンチュア	インフラストラクチャ・アウトソーシング	IT資産を可視化し、ITインフラの最適化施策を立案・実行、品質・コスト効率性にすぐれたインフラを実現

最新技術の活用支援

ブロックチェーンやドローン、3Dプリンターなどに代表される最新技術を企業活動に活かすためのサポートを行います。対象記述例は以下のとおりです。

• IoT
• ブロックチェーン
• ドローン
• VR（仮想現実）/ AR（拡張現実）
• 3Dプリンター
• ロボティクス

新しいテクノロジーの創出および社会実装

企業課題の解決を目的とした新しいテクノロジーの創出や、それらが社会で正しく利用されるようにするためのルールメイキングなどを行います。

• ロボティクス
• AI活用支援
• IRランドスケープ
• ヘルス / 介護テクノロジー
• アライアンス戦略策定
• 政策立案支援
• ルールメイキング

テクノロジーコンサルタントの給与・年収

テクノロジーコンサルタントの年収レンジを職位別にご紹介します。

※参考：Movin’ Strategic Career「コンサルタントの年収・給与【転職したらどれくらい？】」

上記は、一般的な総合コンサルティングファームにおける給与水準を参考に作成した給与レンジです。厳密にはファームによって職位名や職位ごとの給与レンジが異なるため、参考程度にご覧ください。

なお、弊社Liberty Nationに登録しているフリーランスのテック系ITコンサルタントは、平均して以下の報酬を得ております。

年収	1,440〜4,200万円
単価	120〜300万円 / 月
平均単価	150万円 / 月

フリーランスコンサルタントの年収事情を知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。

フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい？レベル別・職域別の想定年収を徹底解説！

テクノロジーコンサルタントに求められるスキル

テクノロジーコンサルタントとして活躍するために必要なスキルを紹介します。

論理的思考能力

テクノロジーコンサルタントは、クライアントの目標から逆算して数ある選択肢の中から効果的な手段を立案しなければなりません。そのため、高い論理的思考能力が求められます。

コミュニケーション能力

テクノロジーコンサルタントも一般的なコンサルタントと同様、プレゼンテーションや現場社員へのインタビューなどを行う必要があるため、高いコミュニケーション能力が求められます。

プレゼンテーションを成功させるためにはアウトプット力、社員へのインタビューのためには傾聴力が必要と考えてください。

各種専門知識

テクノロジーコンサルタントとして活躍するためには、以下領域の専門知識が必要です。

• データマネジメント
• データベース
• サーバー
• ネットワーク
• サイバーセキュリティ
• BIツール
• クラウド（SaaS/IaaS/PaaS/DaaS/CRM/ERP）
• 大手ベンダのパッケージシステム（Salesforce/SAP/UiPath/WinActor）
• IoT
• ブロックチェーン
• AI
• 画像解析
• 財務

なお、上記すべての知見が必要というわけではありません。アサインされるプロジェクトによって必要になる知識は異なるため、ご自身のキャリアやスキル、興味関心に合わせて各知識を深めていくと良いでしょう。

ビジネスレベルでの英語力

必ずしも英語力が必要とは言えませんが、テクノロジーコンサルタントになるためにはビジネスレベルでの英語力があると良いでしょう。

なお、中途採用の求人案件では英語力（TOEIC800点以上）があると望ましいとしていることが多いです。

テクノロジーコンサルタントのキャリア

テクノロジーコンサルタントとしての経験を積んだ後のキャリアについてご紹介します。

事業会社のマネジメントポジション

テクノロジーコンサルタントで得たノウハウや知識は、コンサルティングファームだけでなく事業会社でも活かせます。

先述のとおり経営戦略を実現する上でさまざまなテクノロジーに精通することになるため、とくに最先端技術をこれから事業に活用しようとしている企業からは積極的なオファーを受けられるでしょう。

コンサルティングファーム

2022年にはビジネスコンサルティングの半分がテクノロジー関連のプロジェクトになると言われているほど、テクノロジーの活用を前提としたコンサルティング案件が急増しています。

そのため、テクノロジーコンサルタントとしての経験は別のコンサルティングファームに移籍しても十分に活かせます。

フリーランスのコンサルタント

会社員コンサルタントからフリーランスのコンサルタントに転身する道もあります。

フリーランスコンサルタントは会社員コンサルタントと比較すると自由に仕事を選べる上に、働く場所や時間に融通が効きます。また、報酬も自身のスキルと営業努力次第で上げられるため「青天井」に近い状態と言えるでしょう。

弊社Liberty Nationでは、フリーランスコンサルタントとコンサルティング案件のマッチングを支援しており、テクノロジーコンサルタントの職域に含まれる案件も多数ご紹介しています。

これからフリーランスコンサルタントとして独立をご検討中の方は、ぜひ以下のバナーから登録を検討してみてください。

テクノロジーコンサルタントを募集している代表的なファーム

テクノロジーコンサルタントという職種名はまだ広く浸透していないため、どのコンサルティングファームで募集しているのか分からないという人もいるでしょう。

そこでテクノロジーコンサルタントを募集している代表的なコンサルティングファームを紹介します。

デロイトトーマツコンサルティング

デロイトトーマツコンサルティングは、世界140ヵ国に拠点と従業員16万人以上を抱える国際的なビジネスプロフェッショナルネットワーク「Deloitte」に属する総合系コンサルティングファームです。

ウィリアム・ウェルチ・デロイトが1845年に会計事務所を設立してから、ジョージ・トウシュの会計事務所との統合や名称変更を経て、現在のデロイトトーマツコンサルティングに至ります。

社名	デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
代表	佐瀬 真人（代表執行役社長）
設立	1993年
所在地（日本オフィス）	東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング17階

出典：デロイト トーマツ コンサルティング｜会社案内｜

デロイトトーマツコンサルティングのテクノロジーコンサルタントに関する募集要項は以下から確認できます。

▶️デロイト トーマツ コンサルティング 新卒採用 ｜ 採用情報 | コンサルタント職（テクノロジーコンサルタント/デジタルコンサルタント）

アクセンチュア

アクセンチュアは、世界50ヵ国に50万人以上の従業員をもつ世界最大級の総合系コンサルティングファームです。2001年にアンダーセン・コンサルティングからアクセンチュアに改称しました。

以下4つの領域でコンサルティングサービスとソリューションを提供しています。

• ストラテジー＆コンサルティング
• インタラクティブ
• テクノロジー
• オペレーションズ

社名	アクセンチュア株式会社
代表（日本オフィス）	江川 昌史
設立（日本オフィス）	1995年12月（日本事務所開設：1962年）
所在地（日本オフィス）	東京都港区赤坂1-11-44　赤坂インターシティ

出典：アクセンチュアについて| アクセンチュア

会社概要・地図｜アクセンチュア

アクセンチュアのテクノロジーコンサルタントに関する募集要項は以下から確認できます。

▶️テクノロジー コンサルティング本部採用情報｜アクセンチュア

PwC

PwCコンサルティング合同会社は、世界に約30万人の従業員をもつPwCネットワークに属している総合系コンサルティングファームです。PwCコンサルティング合同会社の従業員は約3,000名と日本国内の総合系コンサルティングファームでは最大級となっています。

1849年にロンドンでサミュエル L. プライスが創業以降、2つのファームが合併して現在に至ります。

社名	PwCコンサルティング合同会社
代表	大竹 伸明（代表執行役CEO ）
設立	1983年1月31日
所在地（日本オフィス）	東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi One タワー

出典：PwCコンサルティング合同会社法人案内

PwCコンサルティング合同会社にはテクノロジーコンサルティング部門が設置されており、テクノロジーを活用した新規事業開発、新規事業の提案などを業務としています。

PwCコンサルティングのテクノロジーコンサルタントに関する募集要項は以下から確認可能です。

▶️テクノロジーコンサルタント職 新卒採用 – PwC

まとめ

テクノロジーコンサルタントは、最先端の技術を活用しながら企業の経営課題を解決する仕事です。

技術革新に伴う生活環境の変化サイクルが早くなった現代において、企業は急速に変化するユーザーニーズに対して臨機応変に対応しなければならず、最先端技術を迅速かつ効果的に活用する必要があります。

そうした背景から、各企業では最先端技術に明るい専門家であるコンサルタントを募っており、各コンサルティングファームではそのニーズに応えるため最先端技術に特化したコンサルタントの人材確保に積極的に動いています。

テクノロジーコンサルタントになれば、いち早く最先端技術を事業に活用するノウハウを得られるため、今後も変化を続ける技術への対応力が身につきます。

VUCAと呼ばれる不確実性の高い時代において魅力的なキャリアパスであることは間違い無いでしょう。

弊社ではテクノロジーコンサルティング案件をコンサルタントの方々にご紹介しています。

テクノロジーコンサルタントとしてのスキルを磨きたい方、フリーランスのコンサルタントとして活動したい方は、以下バナーより弊社Liberty Nationにご登録ください。